2010年1月4日月曜日

三越包装紙の秘密(アンパンマンとの隠れた関係)

先日お年始として親戚からコーヒーの詰め合わせをもらいましたが、それが三越の包装紙に包まれていました。三越はこのところリストラを進めており、神奈川県内の店舗の撤退も進んでいるため(横浜店や、大船三越など)最近とんと三越の包装紙を見ることがなくて、ご無沙汰しておりました。

この写真ですね。この三越の包装紙の模様って昔から何か不思議で、気になってました。一見すると雲形定規を組み合わせたようにも見えるのですが、よく見るとそうでもないし。

そしたら、何ヶ月か前のNHK日曜美術館で、三越包装紙の由来について紹介しておりまして、意外なことがわかりました。実はこのことは三越のホームページにも書かれておりまして、検索すれば判ることだったんですが。ここに三越のホームページへのリンクがあります。

リンク先の情報を要約しますと、1950年(昭和25年)になって、それまでハトロン紙だった百貨店の包装紙ですがクリスマス用にをもう少しカラフルなものにして、戦後の世相を明るくしようってんで、当時の高名な画家である猪熊弦一郎氏にデザインを依頼したそうです。

猪熊氏は千葉の犬吠崎を散策していた際、波に洗われる岩を見てこのデザインを思いついたそうです。このデザインは「華ひらく」と命名されています。猪熊氏のところにこのデザインを受け取りに行ったのが、当時三越の宣伝部員だった柳瀬嵩氏(のちにアンパンマンで有名になった漫画家やなせたかし氏です)でした。包装紙に書き込まれた筆記体の「Mitsukoshi」のローマ字は柳瀬氏が書き込んだものだということです。

猪熊弦一郎氏は戦前から戦後にかけて活躍された洋画家で、戦後は特に抽象的な作品を多く残されているようです。ここのサイトに作品の写真が多数アップされています。代表作とはいえないかもしれませんが、多くの方が(それとは気づかずに)目にされたことがある作品に、上野駅中央改札口上部の壁画があります。ここに写真が掲載されています。昭和26年の作品で「自由」という題名です。先ほどの三越包装紙とほぼ同時期の作品といえますね。この作品は具象画ですが、題名どおりに動物や人物が伸びやかに素朴派的なタッチで描かれています。戦後の開放感が伝わってくるような作品だと思います。

ということで、ちょっと不思議な三越の包装紙の柄は、猪熊弦一郎という画家と、後に漫画家になった「やなせたかし」のお二人が関係していたというお話しでした。

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