いままで変なものばかり書いてきたので、変わった食べ物だけどおいしかったものをご紹介しましょう。今回はフィリピンです。
以前の仕事でフィリピンに子会社が何社かありましたのでフィリピンには出張で頻繁に行きました。数えたことはないのですが20回以上になるかもしれません。
海外に行くと、ご当地の食べ物を試すのが楽しみなのですが、JJは残念ながらフィリピンでおいしいものを食べた記憶は余りありません。その原因として、強力な王権が全土を統一するような経験を持つ前にスペインの植民地となってしまったような、歴史的背景も関係するのではないかと思っています。
ただし、代表的な料理はいくつかあります。私の好きなのは、カラマリスというイカのリングフライや、Lapulapuという白身の魚、フィリピン風チキンのバーベキュー、ちょっと酸味の強いシニガン・スープ、バゴスという魚の干物、パンシットカントンという麵料理などなど。また、代表的ビールであるサンミゲルも現地のうだるような暑さの中で飲むと結構いけますね。屋外の冷房が効いていない軽食堂で椰子の木陰かなんかで飲んでると南国気分が満点ですよ。その代わり日本に帰ってきて飲んでも味が薄くてあまりおいしくはないです。
多少キッチュで変わったものでは、Banana-Qという、バナナのバーベキューがあります。これは料理用バナナを串に刺して黒砂糖をかけて火であぶったもので、屋台で売ってます。フィリピンの人たちはおやつに食べたりします。また、あまりおいしくないのですが、バナナケチャップというキッチュな調味料があります。
ということで、変わったものはいろいろあるのですが、「これは!」といったものに欠ける所があります。それで、一つだけ、他国では食べたことがなくて非常においしかったものを紹介いたします。
フィリピンのスーパーの野菜売り場に行くと、日本では見られないようなものが結構並んでいます。熱帯の果物や、椰子の実などは最たるものですね。その中で、目に付いたのが、バナナの花の蕾(つぼみ)です。バナナ(芭蕉)の木は日本国内でも観賞用に庭に植えられていたりしますが、亜熱帯に属する一部地域(沖縄県など)を除けば、地植えの状態で花が咲いて実がなっているのを見たことはありません。ただ温泉地の熱帯植物園(例:伊豆熱川のバナナワニ園)を訪れると、温室の中でバナナの木にバナナが実っているのを見ることができます。注意深く見ると、バナナの房の先端に蕾がついているのを目にすることがあります。このバナナの蕾を野菜売り場で販売しているのです。いったいどうやって食べるんでしょうか?
バナナの蕾の料理は、フィリピンでもあまりレストランのメニューにも載っていない(メニューは現地語なのでJJが見逃しているだけかもしれませんね)ですが、一度だけ食べたことがあります。それは、ホテルの夕食のときに、バイキング形式になっていて、そのサラダコーナーで提供されていました。推測するに、バナナの蕾の外側の皮をむいて芯の部分をボイルし、それを千切りにしたものをマヨネーズ(ヨーグルトも少し入っていたかも)で合えたものだと思います。
(●⌒∇⌒●)
これが、とてもおいしかったのです。食感、歯ざわりは筍の先端部を感じさせるレロレロ感で、噛締めると、そこはかとしたバナナの香りが口の中に広がります。
食べたのはもう10年位前になると思いますが、このサラダの味は今でも忘れられません。
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