最近の言葉で言うところの「工場萌え」って言うんでしょうか。JJは仕事で色んな工場に行ったりもしますが、今でも工場を見ると心ときめくものを感じます。大きな工場の棟の間で錯綜する配管なんかは特にいいですね。労働安全衛生管理の観点からは、工場はきちんと整理整頓されていないといけないんですが、やはり町工場の雑然とした感じはいいですね。
最近は社会が寛容になってきて、ちょっと違った感覚とかも容認されるようになりました。何か、人と違うものに関心があったり、「いいな~」って思うような感覚って誰でもあると思うんですが、以前は口にするのも憚られるようなことが、今は簡単にカミングアウトできるようになりましたね。
で、告白しますが、JJはリベットがボコボコとたくさん見える鉄製構築物が好きです。こういうのって、最近の言葉では「リベット萌え」ということになるんでしょうかね。
これは渋谷駅近くの東急東横線のガードですが、ありますねぇリベットがボコボコと。東横線は2012年に予定されている地下鉄副都心線への乗り入れを機に渋谷駅が地下化されますので、このガードもそのうちなくなってしまいますね。
でもリベット構築物は緑色に塗装されているやつが感じが出てていいですね。
ああ、これこれ、ペンキは剥げてますが緑色ですね。こっちは横浜駅近くの京浜急行線のガードです。
昔は鉄骨(及び鉄板など)を接合するのに、リベットを用いていました。リベットというのは鉄でできた鋲のようなもので、接合したい鉄材と鉄材の接合部に穴を開けておき、そこに熱したリベットを挿入して先をかしめることによって接合します。リベットは冷えるとキュっと縮まるので、強度を持って接合できるのです。以前は電車も汽車も船舶もみんなリベットで作っていました。理由としては、技術的問題で溶接やボルト接合での強度が十分出せなかったことが挙げられます。子供の頃に良く見た米国製のアニメ(トムとジェリーなど)でも、工事現場のシーンでリベットを熱して鉄骨を接合するシーンを目にしたものです。
ところが、大阪万博の開催された昭和45年ごろを境に、リベットによる接合は姿を消し、溶接や高力ボルトに取って代わってしまいました。技術の進歩もありますが、リベット止め作業が建設現場で発する騒音も嫌われたようです。その間の事情はこのリンクに書かれています。
ということで、リベットがボコボコと出ているような構築物は、昔のものということになりますね。
以前ドイツに出張に行った時のことですが、ハノーバーの見本市(CeBit)に行ったのですが、帰りのフライトがハノーバー発の便が取れなくて、ICE(ドイツの特急列車)に乗ってハンブルグまで移動しました。ハンブルグの駅は、何本ものプラットホームが巨大なドーム型の屋根で覆われていて、そのドームが見事な鉄骨造りだったのです。もちろん随所にリベットがボコボコこ出ており、「リベット萌え」のJJには圧巻でしたね。
この写真では鉄骨やリベットのディテールがわかりませんが、全体の壮観さは伝わると思います。
日本だと、神田あたりのJRのガードの橋脚がすごいですね。ちょっと写真がありませんが、今度撮影してきましょう。
ところで、現在のことですが、JJの家の近所で歩道橋の設置が行われています。横浜のみなとみらいの日産自動車本社前で、V字型の歩道橋です。写真奥のビルが日産自動車本社です。
2009年11月15日現在、歩道橋は開通はしてません。まだ工事中です。ところが、この歩道橋を裏から見ると....
ううむ。なにかボツボツとしたものが見えますね。これはどう見てもリベットのように見えるのですが、どうなんでしょうね。誰か知ってる人がいたらコメントください。
リベット萌え、ですか 面白いですね。
返信削除私もその一端がわかるような感性を持ち合わせています(?)。
ただし、電子工作物で自作したケースにキレイに孔が並んだ様子だとか、文書作成して整然と文字達が一つの意味を持って整列している様には『萌え』です。リベットは強度面からも等間隔にキレイに整然と並ぶのが基本でしょうから、共通項なような気がします。
Harrisonさん
返信削除コメントありがとうございます。
そうですね、規則的な配列に「萌え」ているのかも知れませんね。ただ、私の場合は古い構造物に対する郷愁とか構造的な不安感に起因する部分もあるかもしれません。